愛される園舎のつくりかた
学校法人 あすなろ学園
あすなろ幼稚園
静岡県浜松市
20年後も健やかな
身体をつくる園舎
タタタタ、ドドドドド!
〈あすなろ幼稚園〉の子どもたちはとにかく元気。ものすごい勢いで園内を走り回ります。みんな体操着で裸足。「子どもたちには10年、20年後にも健やかな身体であってほしい。その基礎をつくる時期ですから、楽しみながら身体を動かせる環境が大切なんです」と、坂本佳一理事長。その言葉を裏づけるような、子どもたちの自発的な動きや遊びを誘発する建物を目指しました。
南側に防風林、北側では公園に接する抜けのいい敷地に建てられた園舎は、中庭を囲んだ“ロ”の字型の木造平屋建て。保育室はロの字の3辺に中庭に面して配されており、もう1辺が大きな遊戯室と職員室、その外側に園庭という構成です。裸足で過ごす子どもたちのため、床には無垢材のフローリングを張りました。
園庭側から見た園舎。階段は建物の2階部分をくぐり抜けるトンネルを通じて、中庭へ出るすべり台につながっています。向かって左側が保護者や職員用のエントランス、右側は遊戯室。
全景。中庭の周囲を一周する外廊下、すべり台、折れ曲がっていく階段と屋上と、子どもたちが走り回れる場所が園舎を構成していきます。
中庭に設けられた大階段を上るとたどり着くのが、建物の屋上を使った小さな遊び場。年長になるにつれ、階段の上り下りや、屋上でのかけっこがどんどん早くなっていくそうです。
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