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笑顔がいっぱいの園舎づくり

庭を、室内のすべてを風が吹き抜ける

風車のような園舎

DS Nursery

Ibaraki

犬吠埼にもほど近い、関東の東端。
日本有数の風力発電量を誇るエリアに建つ園舎は、

一年を通して吹く風を効果的に利用した園舎です。

茨城県の東南の端、太平洋へ突き出した場所にある神栖市。国内最大級の洋上発電が建設されるなど、一年を通して風の強いエリアです。周辺に田畑が広がる敷地に建つ〈土合舎利保育園〉では、この風を効果的に利用したプランを考えました。廊下はぐるりと一周して全体がつながるロの字型として、この周囲に保育室や遊戯室などの各部屋を配置。風を受けて回るかざぐるまのようなイメージです。さらに各部屋や廊下には、内外へとつながるように大きな窓を設けたほか、ハイサイドライトによって自然光を取り入れるつくりとしました。ふんだんに入ってくる自然の風と光が、エアコンなどの機械に頼らない、居心地のよい環境をつくり出しています。建物は、横に長い木造の平屋建て。建物の外周に低く深い庇が設けてあり、ここが保育室の延長線上にある半屋外のスペースとしても使われています。さらに、屋内のどこにいても見える中庭にも気を配りました。春夏秋冬どの季節にも実や花をつけた木があるような植栽計画としたうえで、デッキや踏み石、ベンチなど子どもたちの遊びのきっかけとなるような仕掛けをさまざまに用意しています。風と光、移り変わる四季とを楽しめる園舎です。

廊下から数段上がった場所のダイニングルーム。デッキテラスを通じて庭につながっている。室内と屋外のはざまのような空間。

ダイニングルームからは中庭へ向けて深い庇とデッキが張り出し、自然と一体となる環境で食事ができる。

大きさの違う窓を通じて、廊下から中庭へとアクセスできる。小さな段差や飛び出し部分も子どもたちの動きのきっかけになる

こちらは段差を設けて座れるようにした絵本ルーム。落ち着いた雰囲気で読書に没頭する子どもたち。